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空蝉の唐織り衣なにかせん綾も錦も君ありてこそ

空蝉の 唐織り衣 なにかせん 綾も錦も 君ありてこそ
(うつせみの からおりごろも なにかせん あやもにしきも きみありてこそ)

和宮親子内親王(かずのみや・ちかこないしんのう)の詠んだ歌。
夫の第14代将軍徳川家茂が長州征伐のために上洛した際、土産は何がよいかと問われた和宮は、西陣織を所望した。ところが、家茂は大坂城で病死する。西陣織は形見として和宮の元に届けられた。

(筆者意訳)
綾や錦のすばらしい衣も何にもなりません。貴方がいなくなってしまったのでは。

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