トーテム(totem)
特定の社会集団と、婚姻、禁忌などに関連して、特殊な関係をもつ動植物や鉱物などの自然物をいう。
たとえば、イロコイ連盟を構成する北アメリカインディアンでは、氏族はくま・しぎ・海亀・ビーバーなどの動物をトーテムとし、東アフリカのガンダ族では、56の外婚的な父系氏族があり、それぞれの集団は、ライオン・ひょう・さる・ねずみ・きのこといった動植物をトーテムとしている。
トーテミズム(totemism)
社会を構成する各血縁集団が、トーテムとの間に特別な関係があるとする信仰や制度。各集団はトーテムの名で呼ばれ、それぞれトーテムとの結びつきを物語る神話や儀礼をもち、その採集や捕食などの禁忌をもつことが多い。また、族外婚の単位ともなる。