イーミック(emic)
(エミックとも)
言語学や文化人類学などで、ある現象を分析する方法の一。
未知の言語・文化を分析、記述する際にとりうる研究者の視点を2つに大別し、その文化圏でのみ関与的な視点をイーミックと呼んだ。それに対し、第三者的な視点をエティック eticという。音声学 phoneticsと音素論 phonemicsの語尾がヒントとなった造語。
いかなる観察も常にイーミックな視点を含んでおり、単にエティックを客観、イーミックを主観とはいえない。文化人類学では、エティックは通文化的な、イーミックは文化相対主義的な指向をもち、両方向からの研究は相補的な関係にあるといえる。