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エンテレヒー

エンテレヒー

新生気論
ハンス・ドリーシュ (1867-1941) は、機械論的立場からウニの初期発生の実験的分析に熱中していたが、ウニ卵が1個の全体として著しい調節能力を持っていることを見て、これの説明にdynamic teleology(動的目的論)が不可避であると認めた。ウニの胚を二分割する実験の結果を踏まえて、自著『有機体の哲学』 (1909) において全体の、形態を維持する「調和等能系」の概念を提示し、これの作用因は「エンテレヒー」である、とした。この生命現象がもつ全体性などを根拠にした論は、ネオヴァイタリズム(新生気論)と呼ばれている。

だが学会では機械論が多数派で、この「エンテレヒー」の概念は大きな波紋を呼び、ドリーシュの説は徹底的に批判された。

それでも、この新生気論は20世紀前半の各国の生命論に影響を与えた。例えば日本を例にとると、1932年に出版された『岩波講座生物学』の中の戸坂潤の「生物学論」は、主にドリーシュの説に沿ったものだった。

出典:Wikipedia

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