契約講(けいやくこう)
宮城県をはじめ東北地方に主として分布し、長野県、千葉県の一部にもみられる村落組織の一種。
契約講は相互平等に結ばれた地縁的集団で、病気見舞い、家の建築、屋根のふき替え、結婚式、葬式、年忌、法要、田植えなどにおける生活互助の役割をになっている。
普通は単にケイヤクと呼ばれることが多く、地方によっては神起講とか睦親講とか呼ばれているところもある。構成員には村落または村組の全戸がなるが、なかには葬式組として存在していたり、単なるケイヤクという村寄合の名称となっているところもある。こうした組織の多くは、成文化した規約をもっており、その規約を犯せば制裁として村八分を科されるところもある。会合は一般に春秋の2回、または年1回もたれる。
ケイヤクの組織、機能、行事などには地域差が著しく村落構造とも深くかかわっていると考えられる。