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ヒュブリス

ヒュブリス

古代ギリシア倫理思想の根底をなす概念で、しばしば「傲慢」と訳される。アイドスaidōs(慎しみ)、ソフロシュネsōphrosynē(節制)、メトロンmetron(則(のり))などの反対概念。
思いどおりに事が運んで繁栄の極みにある人間が、幸運に酔いしれ、あるいはみずからの力を過信して、ときには神々に対してさえ示す思い上がった言動、それがヒュブリスで、こうした人間の分をわきまえぬ傲(おご)りや昂(たかぶ)りは、かならずや天罰(ネメシス)を招き、人を破滅させずにはおかないものと考えられた。

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