フランクフルト学派
広義には、1920年代以来ドイツのマルクス主義的学術研究の拠点であったフランクフルトの社会研究所に拠った人々の総称。
狭義には、30年代以降ホルクハイマーの指導下に同研究所に集まったポロック、アドルノ、ベンヤミン、マルクーゼ、フロム、F・L・ノイマンたち一群の思想家に、第二次世界大戦後の彼らの弟子にあたるハバーマス、シュミットら若手研究者の一団を加えた総称。彼らは正統派マルクス主義の教条主義に反対しつつも、なんらかの意味でマルクスの批判的動機を受け継ぎ、それをフロイトの精神分析学やアメリカ社会学の経験的方法と結び付けて、現代の経験を踏まえた「社会の批判的理論」を展開した。