カイロ宣言(カイロせんげん)
1943年 11月 27日、第1次カイロ会談の最終日にアメリカの F.ルーズベルト、イギリスの W.チャーチルおよび中華民国の蒋介石の3首脳が署名し、同年 12月1日に発表された対日戦の基本目的についての宣言。
おもな内容は次のとおり。
(1) 3国は「日本国に対する将来の軍事行動を協定した」こと。
(2) 3国は「野蛮な敵国には仮借のない圧力を加える決意を表明した」こと。
(3) 日本の侵略を「制止し処罰する」が、3国とも領土拡張の意図はないこと。
(4) 第1次世界大戦後日本が奪取または占領した太平洋における一切の島嶼の剥奪、ならびに満州、台湾、澎湖列島などの中華民国への返還、日本が暴力と貪欲によって略取したすべての地域からの日本の駆逐。
(5) 朝鮮を解放、独立させる決意を有すること。
(6) 以上の目的で3国は日本の無条件降伏まで、日本と交戦中の他の諸国と協力して長期間の行動を続行する旨を明らかにした。
このうち、日本の領土問題に関する方針などは、45年のポツダム宣言に取入れられ、日本によって受諾された。
(Wikisource「カイロ宣言」)